2011年2月1日火曜日

2011/02 – 1月の活動報告と2月の抱負

神奈川県高等学校教科研究会情報部会第5回研究会
 1月6日、神奈川県立神奈川総合高等学校にて、神奈川県情報部会第5回研究会(実践事例報告会)が開催された。
 多くの先生方から、情報の授業の実践報告の発表があり、参考になった。
・校内発表での情報機器の活用
(横浜清陵総合高等学校 I先生)
・問題解決を意識したプレゼンテーション授業の実践報告
 (麻布大学附属淵野辺高等学校 K先生)
・アサーション技法を用いた「情報モラル」の育成
 (麻布大学附属淵野辺高等学校 I先生)
・データの分布を調べる
 (神奈川県立海洋科学高等学校 W先生)
・広告分析のワークショップ
 (横須賀市立横須賀総合高等学校 I先生)
・7月の研究授業の生徒作品
 (川崎市立橘高等学校 N先生)
・カラーチャートを題材にしたJavaScriptでのプログラミング学習
 (神奈川県立藤沢総合高等学校 K先生)
・XHTMLベースのWeb制作の実践例とその課題
 (アレセイア湘南高等学校 M先生)
・日常の授業の実践報告
 (神奈川県立座間総合高等学校 N先生)
・言葉で伝えるワークショップ
 (神奈川県立湘南台高等学校 S先生)
・‘プレゼンテーション’ 受信者(視聴者)トレーニングに関する考察
 (日本学園中学校高等学校 I先生)
 最後に大学の先生方から講評があり、普段からお世話になっている明治大学K先生からもコメントがあった。
 教科「情報」が多分野にわたっていることが分かる。情報科の教員としては、それら多くの分野をカバーできるような知識・技能・指導力を持たなければならないと痛感させられた。
 高等教育では基本的には文系・理系に分類した上で授業が構成されている。私は、情報コミュニケーション学部という文系の学部に所属している身であるため、数学が絡んでくる内容は理解が苦しい。今回の発表で難しいものがいくつかあった。
 教科「情報」は文理融合の教科である。自分が苦手な分野こそ、今からしっかりと勉強していかなければならない。さらには、自分が得意な分野はより良い、より魅力的な授業となるよう授業をデザインしなければならない。
 研究会などのイベントは、いつもモチベーションを上げてくれる。研究会後の懇親会も魅力的だ。初めてお会いする先生方と交流する機会をいただけて感謝している。


世田谷区独自教科「日本語」公開授業
<概要>
1. 公開授業
 単元名 (哲学領域)「これからの『私』について考える」
 授業  世田谷区立烏山中学校主幹教諭  H先生
2. 意見交換会
 (1) あいさつ
  世田谷区立烏山中学校校長  H先生
 (2) 授業者から
  世田谷区立烏山中学校主幹教諭  N先生
  ↓
 小グループでの意見交換会
  ・教科「日本語」におけるキャリア教育の導入について
  ・生徒への励ましの言葉
 (3) 講話
  世田谷区立烏山中学校校長  H先生
  教育指導課指導主事     H先生

<感想・まとめ>
・教科「日本語」とは
 平成16年12月、世田谷区が内閣府から「世田谷『日本語』教育特区」の認定を受けたことによって始まった世田谷区独自の教科。
・教科「日本語」のねらい
 ○深く考える子どもを育てる
 ○自分の思いや考えを表現することができる子どもを育てる
 ○日本文化を理解し大切にする子どもを育てる
・教科「日本語」のカリキュラムの10の柱
 ①言葉の働きなどの理解を深める
 ②古典などの文学的素養を身につける
 ③日本語のリズムを身につける
 ④論理的思考力を身につける
 ⑤自分の言葉で表現する力を身につける
 ⑥課題発見・解決能力を身につける
 ⑦郷土に伝わる文化を理解し継承する
 ⑧日本の文化を理解する
 ⑨読書の習慣を身につける
 ⑩語彙力を身につける
・教科「日本語」の授業
 ○小学校では、各学年とも年35時間(第1学年は年34時間)実施する。
 ○中学校では、教科「日本語」の3つのねらいに応じて「哲学」「表現」「日本文化」の3つの領域を設置する。
・今回の公開授業は、教科「日本語」哲学領域
・授業の目標は、「将来について考える」「理想の生き方について考える」。この目標に見るように、生徒に考えさせることができれば、授業は成功であるとN先生は言う。
・前時までに、「自分の理想の人物」を提出、「理想の人物」から思い浮かべる漢字一文字を考える。
・司馬遼太郎『21世紀に生きる君たちへ』を教師が音読、司馬遼太郎が1番伝えたいと思われるところにマークさせ、2~3人のグループで話し合い、意見交換。
・司馬遼太郎の期待、自分の目ざしている生き方における共通点を考える。
・BGM『手紙』を流しながら、10年後の自分へ手紙を書く。1ヶ月後、25, 6歳の起業家の講演に備えて。
・生徒たちと教師との雰囲気がとても良い。
・授業後の意見交換会において、授業中に生徒が書いたワークシート・コメント用紙を拝見させていただいたが、大多数の生徒が記入欄一杯に文章を記入していた。すぐに出来ることではない。N先生のこれまでの生徒との積み重ねが感じられる。
・授業自体、積み重ねである。一本の筋が通っている。この授業の前には、理想の人物について考えさせ、この授業から講演にもっていく。
・教科「日本語」とキャリア教育とのリンクについて、理想の自分を考えることができるのは、中学2年生がリミット。来年度からは現実の進路の問題(高校受験の問題)が登場する。
・現実に突きつけられたとき、生徒は落胆しないのか。むしろ逆であるという。理想の自分があるからこそ、高校への進学が決まった生徒ほど静かにしているという現実があるらしい。むしろ、受験を控えた生徒のほうがざわつくとか。
・現実に突きつけられたときも、理想という1本の筋が通っているからこそ、歩んでいくことができる。これこそがキャリア教育ではないか?
・キャリア教育は、生徒に機会を与えることから始めなければならない。N先生は、生徒に地域の問題調査に出かけさせ、生徒自身が問題を発見し、解決に至るまでの行動を行った。たとえば、公園のベンチのペンキが剥がれていることに気付いた生徒は、区役所に連絡、予備費を頂き、ペンキ屋さんと共に生徒がペンキを塗ったという。
・逆に機会を与えなければ何もしない。やらされているだけのキャリア教育、やらされているだけの勉強は、これからは通用しない。
・生徒に考えさせる授業、まさに今回のような授業が増えてくるとN先生は言う。
・そのため、教師もこれまでの考え方では通用しない。社会学を知っている教師の必要性。教師が社会を知らなければ、生徒に上述のような機会を与えることはできない。
・感謝と努力は一体である。「ありがとう」という気持ちがあるからこそ、自分が努力することができる。
・自己とは他者あってこその自己。他者の存在を認め、自分がどうあるべきなのか考える機会を与えることが必要となるのではないか。
・大学生教職志望者、公開授業などでキャリア教育。実際の学校の実態は、大学の講義だけでは分からない。
・保護者対応の大変さ。現場でなければ分からない。

期末試験・期末レポート
 今月は、2010年度後期末ということで、期末試験・期末レポートが相次いだ。
 期末試験のほとんどは、教職課程のもので、学部の期末試験は1つのみ。
教職課程の期末試験期間は、通常の試験期間より早く始まるので、早めの準備が必要である。早めの準備が必要であると分かっているのに、試験勉強を始めるのはいつも直前になってしまう。
教員採用試験の勉強など、これからは少しずつでも、早め早めの勉強を心がけるようにしなければならないと自覚している。

春休み
大学の期末試験・期末レポート提出を終え、春休みとなる。春休み中は、時間を無駄にせずに、教員採用試験を念頭においた学習を行っていきたい。
・第3回インターンシップフォローアップの会に向けた授業作り
・CCNAに向けた勉強
・基本情報技術者試験に向けた勉強
・教育実習Iにおける模擬授業の準備
(来年度、大学の授業「教育実習」においてグループで模擬授業を行うことになった。教科は「英語」で行うことになるが、授業作り・授業展開という面では、どの教科も共通するものがあるだろう。)
・読書
(期末試験・期末レポート提出のため、しばらく本を読むことがなかった。まとまって時間をとることのできる春休みだからこそ、未読本を消化したい。新書がたくさん積んである。他に、教育書、プレゼンテーションのスキルに関する本など、読みたい本がたくさんある。これらの本の内容を授業に還元できればと思う。)